おはようございます。Shinchiです。

このチャンネルでは、日比谷のIT企業でPdMとして働く私のエンジニアやマネージャとしての日々の雑感やふりかえりをお送りします。

どうぞ何かしながら、ゆるりとお聞きください。

今日は11月の28日、火曜日です。

今朝もかなり寒いですね。皆さんも暖かくしてお過ごしください。

さて、今日は「最高の情報は最高の計画より勝る」というお話をしたいと思います。

皆さん、最高の計画、緻密な計画、一部の隙もない完璧な計画というものをみたり、作ったりしたことはありますか?ありとあらゆる可能性が考慮され、リスクが網羅され、ステークスホルダに承認され、意気揚々と実行フェーズに取り掛かれる。そんな計画です。このような計画には次のような特徴があります。

1. そもそも立てるのが難しく、作成に非常に時間がかかる

2. 三週間もしたら外部環境が変わって時代遅れになる

3. その通りに実行できたところを見たことがない

はい。特に組織の上層部が机上の理論と一般論で組み上げた計画というのは、この展開に陥りがちで、私も何度も同様のミスを犯したことがあります。そして、計画通り物事が進まないと決まってこういうのです。「現場は何をしているんだ!もっと厳しく、緻密で完璧な計画が必要だな、これは!」って。ナンセンスですね。

この展開の背景には、計画を立てるモノのわかった人間と、計画を実行する「指示をしなければまともな判断ができない人間」とがいるという世界観があります。しかし、今や偉くなってしまったマネージャの皆さんにも思い出して欲しいのですが、ご自分が現場の仕事を行っていた頃、上から降りてくる計画や指示って頓珍漢というか、的外れだなぁと感じること、多くなかったですか?そう、それって正解なんです。

現場の仕事は、一般論では遂行できません。個別具体的な課題が目の前にあり、個別具体的な解決策が常に、リアルタイムで要求されている世界です。そこには一般論が付け入る隙はありません。現場に必要なのは、数ヶ月前に役員が決めた計画ではなく、目の前の個別具体的な状況を解決するための具体的な情報とアイデアです。つまり、計画よりも情報が求められているのです。

しかしながら、一般のマネジメントはたいていこれと逆を行っています。つまり、情報は自分達だけで秘匿し、計画を与えるというスタイルです。求められているのは逆です。情報は公開し、実際の行動、および行動計画は現場に自律的に立てて遂行してもらうのです。

計画というものは、いくべき世界、目指すべきポイントを差し示すものではありません。あくまで、現状理解に役立つ程度のものでしかないのです。最適解は現場が判断できます。なぜなら、現場は優秀で賢明だからです。人間は最新の最高の情報さえあれば、自分で判断して最適な行動を取れる。そういう人間を信じる世界観を持っていれば、計画よりも情報が優先されるのは自然の流れです。

ちなみに、この知見は私の独創ではもちろんなく。NINE LIES ABOUT WORK(仕事に関する9つの嘘)という本に記載されていることです。この本、おすすめです。是非、手に取ってみてください。

最高の計画があれば勝てるというのは誤りです。最高の情報があれば勝てます。計画そのものには力をあまり入れず、情報収集と共有、情報のクオリティにマネージャはこだわりましょう。

それでは、今日もいってらっしゃい。